希少価値の高い手縫い製品
あなたは本物の手縫いで仕立てられた革製品をきちんと見たことがあるでしょうか?
このブログを御覧頂いているような手縫いの革製品に興味がある方はご存知だと思いますが、ほとんどの方は目にしたことすらないと思います。
これほど多くの革製品が店頭に陳列されているにも関わらず、手縫い仕上げの革製品はほとんど存在していません。
それほど手縫いで仕立てられた革製品は希少価値が高いのです。
では、店頭に並んでいる数多くの【革製品はどうやって作られているのか?】
エルメスやモラビトの最上級ラインを除けば、ほとんど全てがミシン縫いで仕立てられてます。
その他、高級なハイブランドでも革のバッグや財布など色々取り扱っていますが、手縫いの製品が店頭に並んでいることは殆どありません。
(ミシン縫いが悪いと言っているわけではなく、ミシン縫いにも手縫いには真似出来ない正確無比なメリットがあり、それぞれの優れている点があります。)
ハンドメイドという言葉の罠
「職人のハンドメイド!」と書かれたものは一見手縫いかなと錯覚しますが、手縫いとハンドメイドは異なるものです。
もちろん手縫いは紛れもないハンドメイドですが、職人がミシンを使って縫うこともハンドメイドなのです。
中には手縫いで仕立てられたものもあると思いますが、念のために事前に問い合わせてみる事をおすすめします。
手縫いの製品がほしい方はこの紛らわしい表記には気をつけて下さい。
MORABITO手縫いラインの衝撃
以前、私は何気なくフランスの一級メゾンMORABITO(モラビトの)ショールームに立ち寄ったことがありました。
そのとき、店員さんになんとなく見せてもらった手縫いの財布とカードケースに衝撃を受けたのを忘れることができません。
あまりにも薄く繊細な仕立て。
持った瞬間に感じるモノから発せられる只者ではないオーラ。
「ただ純粋に美しく、心から所有したい。」
そう思った私は、価格を尋ねてみました。
そこで二度目の衝撃に襲われます。
すこし動揺してしまったので正確な価格は覚えていませんが、シンプルなカードケースで15万円前後。
シンプルな構成の二つ折りの財布で30万円前後だったと思います。
普通の高級ブランドであればバッグが買える値段。ユニクロであればTシャツが一生分買える値段です。^^;
とてもじゃないですが、一般の私が気軽に買える価格ではありません。
価格の壁は想像以上に高く、残念ですが私には越えることができませんでした。
「いくらなんでも高すぎだろ・・・。」と渋々諦めて帰ったのを覚えています。
しかし、今思い返せばそのとき提示された価格に納得している自分がいます。
手縫いの革製品が高額な理由
素材の品質の高さは当然のこと、一級メゾンの職人が通常の製品の数十倍の時間をかけて生産しているのでその値段になるのは当たり前です。
通常のラインで価格4万円前後のカードケースが約4倍の15万円前後。
手縫い仕立ては、ミシン縫いの10~20倍の時間を必要とします。
通常、製品作りで最もコストの掛かる部分は人件費です。
素材代やその他経費等を考えると納得の金額です。
エルメスの100万円を超えるバッグ等も同じ理由です。
異常なほど高価な値段がついているように思ってしまうバッグは、全て手縫いで仕立て上げられています。
単純な素材代や、広義での広告費用もかかっていますが、よく言われている意味不明な(ブランド代)ではありません。
言わば【職人と革の命の価値】です。
人間は機械ではありません。
魂を込めてひと針ひと針縫い進めています。
手縫いの製品をお持ちの方は、是非その作者にも思いを馳せて愛用してみて下さい。
Maison Methuselahの革製品は全て手縫いです。
デザイン・生産すべて私が一貫して行っています。
素材も一級メゾンと同様、高級な素材を惜しみなく使用しています。
価格面は最大限努力しており、通常ではありえない低価格にしていますが、その代償として、製作ペースが非常に遅くなってしまい、一度に多くのものが作れません。
商品数も少なく、いつでも好きなものをお選びいただけるようなご準備が出来ませんが、気に入って頂ける物があれば幸いです。
小物のスペシャルオーダーも随時受け付けておりますので何なりとご相談ください。